最新のデータで見る Garminユーザーの睡眠の現状
何百万人というユーザーのGarmin Connectデータを元に、年齢や生物学的性別、ストレスがいかに睡眠に影響しているかを紐解きます。
睡眠が重要であることはご存じの通りで、心身の健康に直結する大変重要な身体機能です。一晩の徹夜することで睡眠不足になったとしてもそれほど影響は大きくありませんが、継続的に睡眠不足になることは、心臓疾患やメンタルヘルス、2型糖尿病、高血圧などさらには死期を早める原因となります。
つまり、睡眠は大切ということです。では、Garminはどんな役割をはたすのでしょうか?多くのGarminウォッチでは、高度な睡眠モニタリングが可能です。この機能では、睡眠の質や睡眠・覚醒のサイクル、レム睡眠か深い睡眠なのかといった洞察も提供してくれます。そして、0~100の睡眠スコアの表示にあわせ、そのスコアに影響を与えた要因も提供してくれます。
自分の睡眠習慣を長期にわたってモニターできることは画期的なことですが、他の人と比べて自分がどの程度なのかを知っておくことも大切です。確かに、専門家は成人が毎晩7~9時間の睡眠をとることを推奨していますが、実際にそれを実践している人はどれくらいいるのでしょうか?恐らく少ないかと思います。この度、スマートウォッチで睡眠を記録しているGarminユーザーのサンプルを調査し、ユーザーのみなさんが健康とウェルネスに重点をおいて毎日を過ごしていることに感心しました(前回調査)。最新データレポートの結果を深く掘り下げていく前に、こちらが全体のハイライトです。
・Garminユーザーで最も多かったのは、最低でも7.5~8時間睡眠
・より高齢のユーザーで浅い睡眠が長く、覚醒の時間も多い
・女性は男性より睡眠を必要としており、Garminデータでも女性は平均7時間50分に対し、男性は平均7時間29分
・7時間以上の睡眠をとっているユーザーは、7時間未満のユーザーに比べ、Body Batteryが80以上になる確率が50%高い
・より睡眠をとれているユーザーのほうが、高ストレス状態の時間が短い傾向にある
Garminユーザーの睡眠時間
Garminユーザーの多くは、毎晩少なくとも7.5~8時間の睡眠をとっています。これは、医療専門家が推奨する睡眠時間の範囲内であり、毎日リフレッシュした気分で目覚め、何にも前向きで積極的な姿勢でいられることを意味します(理想としては・・・)。(もしそうでなくても、心配はいりません。ガーミンウォッチは、HRVストレスやボディバッテリーなどの指標を使用して、その原因を突き止めることができます)。
年齢の影響
年齢によって必要な睡眠時間があり、大人になってもまだ年齢は睡眠の質に影響します。上のグラフは、年齢が上がるほど、記憶や情報処理を助けるレム睡眠の時間が短くなることを示しています。また、高齢者ほど浅い眠りの時間が長く、毎晩起きている時間が長くなります。興味深いことに、20歳未満の人は毎晩0~15分間起きている可能性が最も高いのですが、年齢が上がるにつれて、横になったまま起きている可能性が高くなり始めるのです。
性別の影響
女性は男性より睡眠が必要って知っていましたか?それは本当です。SleepFoundation.orgは、女性が不眠症、不安症、うつ病などの症状を抱える可能性が高いことや、月経周期、妊娠、更年期によるホルモンの変動など、さまざまな理由を挙げています。Sleep Foundation.orgによると、これには幾つかの理由があり、女性は生理や妊娠、閉経によるホルモン変動に加え、不眠や不安、鬱といった状態に陥ることも多いことが挙げられます。
幸いなことに、Garminのデータによると、女性は余分な休息を取っているようです。平均すると、男性の睡眠時間が7時間29分であるのに対し、女性は7時間50分も眠っています。睡眠サイクルの内訳は以下の通りです。
・浅い睡眠は女性が平均4時間52分、男性は平均4時間35分
・深い睡眠は女性が平均1時間11分、男性は平均1時間7分
・レム睡眠は女性が平均1時間32分、男性は平均1時間22分
・覚醒時間は女性が平均23.46分に対し、男性は平均24.44分
Body Batteryへの影響
Garminの独自指標で身体のエネルギー残量を数値化したBody Battery(ボディバッテリー)は、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが上手く保たれているかを手元のウォッチで確認できます。つまり、ストレス、疲労回復、睡眠、運動のバランスを5~100の数値で表示してくれるのが、この「Body Battery」です。
睡眠は、体内バッテリーを再充電する最良の方法です。朝のエネルギーレベルが高ければ高いほど、その日一日、十分なエネルギーレベルを維持できる可能性が高くなります。90点と60点の差がどれほど大きいかは、夕食の時間が近づき、1日のうちに50点のボディバッテリーが消耗したときに実感できるはずです。90点からスタートした人は、現在40点で、夕食を作り、家族と充実した時間を過ごすエネルギーがまだ残っているかもしれません。しかし、60点からスタートした場合はそのような余力は残念ながら残っていないでしょう。
7時間以上の睡眠をとったユーザーは、7時間未満のユーザーに比べ2倍以上、Body Batteryのスコアが80以上にチャージされる確率が高いというデータが出ています。
ストレスへの影響
Body Batteryや睡眠のスコアと同様に、Garminのスマートウォッチではストレスレベルも0~100の数値でリアルタイムに確認することができます。ストレスレベルは1日を通して生理的状態の指標となり、ウォッチの裏側に搭載された光学式心拍計で計測した心拍数と心拍変動から算出されます。ストレスレベルが0~25の場合は休息、26~50は低ストレス、51~75は中ストレス、76~100は高ストレスの状態となります。
Garminのデータによると、より睡眠をとれた人は高ストレス状態が短いという傾向が分かります。つまり、十分な睡眠をとることで、身体がストレスとなる原因や出来事をうまく処理する能力が高くなるということを意味します。逆に睡眠が十分でないと、高ストレスが続き、その結果、精神状態や体調に長期にわたって悪影響を及ぼし続けることになってしまうのです。
より良い睡眠をとるために
これらのデータを見た結果、自分の睡眠状態のほうが悪いと気づいた方、改善する方法はあります。まず、睡眠を記録することをお勧めします。睡眠に本当に興味があるのなら、何時に寝て何時に起きたかだけを知っているだけでは不十分でしょうGarminのスマートウォッチならそれ以上記録できます。互換性のあるウォッチの中から選んで、各ステージの睡眠時間、1週間を通して睡眠スコアがどう変化したかなど、睡眠の分析を始めましょう。これで、ベースとなるレベルがわかり、そこからさらに工夫することができます。
自分の睡眠状態を知ることは、とても良いスタートです。Garminのスマートウォッチは、睡眠を改善するためのヒントを提供しており、Garmin Connectのインサイト機能は、睡眠時間が長い日や短い日など、データのトレンドを教えてくれます。また、Sleep Foundationなどの団体からも、快適な睡眠環境の構築、就寝前の習慣作りなどの情報を得ることができます。睡眠の質を向上させようと思えば思うほど、良い結果が得られる可能性は高くなります。